第6話「ロケテストを受けての改良」

とうとう、初めてのロケテストが開催されました。 メダルタワー初お披露目です。 調整を進めて、セガ川口店にてロケテストを行う準備が 整いました。メダルタワーというインパクトに対しての反応は 非常に良かったです。 しかし、調整をしたとはいえ、まだゲームテンポが悪く気持ちよく遊べていない 様子や、ジャックポットチャレンジの1人ずつの交代制も、 まだまだ長時間の待ちが発生してしまいました。 1回のジャックポットチャレンジを終えるのに約3分程度 かかっていて、それが全席合計で10個も溜まってしまい… 終えるのに単純計算で30分もかかってしまう。 プレイヤーには申し訳ない気持ちでいっぱいでした そこで、再度ゲーム仕様を変えるなど、抜本的な対応が必要に なりました。 ロケテストの後、まずジャックポットチャレンジの演出を 1席から2席同時にできるようにしました。 ジャックポットチャレンジを2席同時にすることで待ち時間は半分になります。 しかし、こうすることで別の問題が出てきてしまいました。 となり同士で同じタイミングでジャックポットチャレンジに 入った場合、 ジャックポットチャレンジを抽選する機構は 一つしかないため、抽選結果は同じになります。 つまり、全く同じ高さのタワーが建つ…これはゲームとして 「惜しい」んです。 ジャックポットチャレンジでは2席の間にある 「クルーン」と呼ばれるルーレット状の抽選機で行われる

そもそもジャックポットチャレンジの演出中は、 ただ見ているだけ…とにかく何もしないで見ている時間が 多かったんですね。このゲーム(笑) これについては、ジャックポットチャレンジ中にさらにメダルを投入することで 獲得枚数の倍率をあげることができる! という仕掛けを追加することにしました。 遊び的には、弓矢で攻撃するという演出になっています。 ジャックポットチャレンジ中にメダルを投入すると、 獲得の倍率をあげることが可能 最初、棒で倍率の球を突くという案でしたが、 デザイナーが良いアイディアを出してくれました。 これによって、ジャックポットチャレンジ中に手が空く時間 がなくなり、新たな遊びの要素も付加されました。かつ、2席 同時のジャックポットチャレンジでも、結果が同じにならない という素晴らしい仕様になったのです! 徐々に改善をし、メダルで遊ぶ楽しさが追加されたのですが、 またしても問題が… メ、メダルが足りない! もともと「弓矢を撃つ」というギミックは入れてなかった ので、当初の想定では30cmのメダルタワーが2本 建てられれば十分だろうと、3本目が建つことはないだろうと 思っていました。 しかし、弓で撃つという仕様を入れたら、 高いタワーが建ちやすくなってしまい、 積む為のメダルが足りなくなる!という事が起こって しまいました。 筺体内のメダルは専用メダルと言いましたが、内部で循環する メダルの枚数には限りがあるんです。メダルのタンクにも 容量制限があるので、簡単にメダル枚数を増やすことも できず…筐体内では専用のメダルが循環している

途中から仕様変更したために、想定していなかった問題が 発生した典型的なパターンです。 タワーメダル用と、フィールド払い出しメダル用のタンクを 別々に持っていたので、 解決方法として、メダルタワー用のメダルが空っぽになり、 タワーがこれ以上建てられない!となった場合、 プレイヤーにフィールドからの払い出しに切り替えて もらうことで、エラー発生を防ぐ事にしました。 こうして7月のロケテストを終えてから半年間、開発チームはまた一丸となって 最後の仕上げに入りました。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 2015年12月10日 年末に最後のロケテストを行いました。何日か前に告知は していたんですが、当日の開店前から並んでくださる方も いました。開店から8時間くらいずっと遊んでくださる方も いたんですよ! やっとここまでの苦労が報われた…。 これなら遊んでもらえる!という自信がようやく持てました! セガ川口店

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