第3章では、タワーメカの改良がかなり必要なことがわかり、 それに伴い大幅なスケジュール変更をすることになりました。 全ての改良点を完了するまでに約3か月、 スケジュールが遅れることになりました。 この期間は本当にメカチームに頑張ってもらいました。 2015年2月某日 ついに待望のタワーメカが仕上がりました。 メダルが積み上がる様子を開発チームみんなで固唾を飲んで見守りました。 タワーメカを心配そうに見つめる開発チーム
そしてついに… 狙い通り、真っ直ぐできれいな30cmメダルタワー 建った!!! 実はまだ安定してなくて、エラーや不具合とか たっっっっくさんあるけど、とりあえず… 建った!!!
ついに、目標だった30cmで1000枚のメダルタワーを 建てることに成功しました。 タワーメカに関してはこれで一区切り付きましたが、 また、あの厄介な問題がバベルのメダルタワーに立ちはだかりました。 再びのコスト問題です 多くのお店に置いて楽しんでもらう為、さらなる徹底したコストダウンを 求められました。大きい部分から細かい部分まで、 チームでの話し合いが始まりました。 例えば、ジャックポット演出や、みんなでゲームで使用する オーブが回る円状のルーレット「クルーン」もコストダウン した作り方になっています。 普通ならクルーンを丸ごと円で成型しますが、 コストを抑えるため、ピザのように何等分かに分けて 成型したものをつなぎ合わせる作りになっています。 ※図はイメージです こういった案を、企画、設計、電気、デザインの各担当者が集まり、毎日の ように打ち合わせを行っていました。 筐体の分割方法を変えられないか?投入口を1 席1つに 出来ないか?など大きな所から、金属の厚みを0.4mm薄く 出来そう!ここはネジ減らせそう!などなど… 100円単位、10円単位の地道なコストダウンです(笑) 300件くらいのアイディアを出して、1つ1つ検証して いきました。 当然、企画担当者として譲れない箇所や、デザイナーとして譲れない箇所 もあるので議論は白熱!!毎回会議が終わると皆ぐったりとしていました。
そんな中、プロデューサーは、筐体の上に乗っている タワー部分に数千円もするLED電飾を追加できないかと 言ってきましたけど(笑) そういえば、ビルボード(製品タイトルの看板のようなもの) を無くしたのも、このタイミングですね! これはコストダウン効果だけでなく、筐体を貫くタワーを 強調する事ができたので、ナイスな判断でした。 製品タイトルをステッカーで済ますのは珍しいと思います。 ステッカーが半透明なので、 光が透過して、とてもきれいです。 コストダウンに関しては、開発チームだけで何とかなるもの ではなく、量産部品の単価を少しでも抑えるため、 筐体の全ての部品をさまざまな会社から購入する部署にも いっぱい助けてもらいました。 海外で部品製作をしたり、安価な部品を見つけてもらったり したことでコストダウンにつながりました。 加工工場の方に来てもらって、少しでもコストダウンする方法 を教えてもらったり、生産部の人に組み立て費用や梱包費用を 抑えるためのアイディアを盛り込んでもらったり… 筺体内に取り付ける部品の開梱途中の様子 日々課題に取り組んだ結果、目標をクリアすることが出来ました。 開発チームだけでなく、多くの部門をまたぎ一丸となって取り組んだ 結果ですね。 後は筐体と画面を連動させて、ゲームを動かすだけ! ようやく終着点が見えてきましたね!